ひとは遺されたものに祈り、侵食せずにはいられない。


輝り返す 白き砂
細波が 打ち上げた
持ち主を失って
乾きゆく抜け殻

数多の生きた証
瞬くようなかたちに
夢を 願いを 時には加護を
乞われ続ける

零さないように かき集めた
なきがらを星と呼ぶ人々
お許しください
命の残滓に願うことを

貴方の生きた軌跡
七色だったはずなのに
眩しいだけの 信仰が塗り潰して
毀し続ける

零さないようにかき集めた
面影に光(ほし)を見る私を
お赦しください
記憶の残滓を仰ぐことを