“如何に近づこうとも、あなた方の喉は鋼鉄の喉である”
青年は答えました。
“熱して打てばよく伸びるってか?お褒めに預かり光栄なことで”


摩耗も何も敵ではなく
この声は 止められない
演じるものは硬軟問わず
しなやかに したたかに

謗る言葉 知ったことか
歌えるなら歌うまで
ひりつくような 伝導率で
触れてみせようか

一人では 形さえ作れずに佇むけど
磨けば光るし 打てば響くのさ
鋼鉄の喉 震わせて

(放て)
歌声が銀色の 鈍い光を纏うなら
可塑性の限り 進んで行ける
(遠くへ)
連れて行くよ 先へ
だから力を貸してくれ
ありったけの熱を、
融けるほどの情熱を……

航路を進みゆく 錆びつかないように
託してくれよ ほら
痺れるほどの情熱を